2022年10月3日月曜日

このスタイルができるときには、このスタイルで漫画感想いけそう。


 全部ぶっ壊す。
 なんか重要な示唆に富んだ回というか、そもそも以前からコマ割を破壊したりして、
 世界観が単純な異世界転生ではないということを示唆してはいたのけど。
 前エピは新興宗教回で、魔法の才が現代まで伝わっていることが確認されて、今回は『日本古来より伝わるバスターソード』というパワーワードがw
 読者諸氏には、このことがわりと衝撃をもってうけとめられていたようだけど。
 そもそもユウカとカイセイは異世界転生してるわけじゃなくて、破壊神と英雄がいた時代から続きの未来に転生しただけなので、今回のことは二人が過去にいた国や地域と、現在の舞台(日本と思われる場所)が地続きであるという可能性が示されただけで、なにもおかしなことじゃない。
『全部ぶっ壊す』の物語は一見すると『現代世界』を題材にしているために、それが『読者側の現実』と同じ世界という前提で読んでしまうんだけど、それは間違っているということ。
 へたに現実的な科学知識の登場とそれを破壊した回があるために、読者側がそれを誤認しているのもやむなしというのはあるんだけれど、実はそれ自体が、魔法とバスターソード登場展開の布石、仕込みだった。
 と思うと、なかなかすごい。

 ちなみに、バスターソードはバスタードソードのいいまつがいと思い込みがちだけど、両者は全く違うもの。
 バスターソードというのは、クラウドの担いでいる幅広のクソデカ剣で、ファイナルファンタジー側の造語。
 元々はザックスの持ち物ということになるんだろうけど、クラウド(ザックス)以外であれ使ってる奴皆無よな。特注品なんかな。しかもクラウドが肩アーマー装備なのは、あの幅広クソデカ剣を留めておくための磁石が仕込まれてるからとか、ほんとよくわからんよね。
 一方、バスタードソードというのは現実の西洋剣だよ。
 クソ重クソ長の両手剣なんか、ガチで使えたのかよ? って思うけど、パイクと同じで敵をツンツンするのにもつかえるし、しかも対長槍(パイク)として相手の槍の穂先をぶった切ったあと、そのまま鎧の上から相手をぶっ叩けるという、一本持ってれば三倍お得みたいな武器だったから、火縄銃の登場前までは、戦場の傭兵さんたちには、モテモテだったぞ。


 

 ゴダイゴダイゴ。
 毎回毎回、うおおおおおおああああああ!って叫びたくなるほどに胸熱の引きが本当に上手い。
 怪獣としての自分を否定しない。自分自身、ありのままで戦うことのカッコよさ。
 ヒーローというものは、まずは絶対不可侵の個性、自ずとしてある己を確立しなければならない。
 なぜなら、それそのものの己を賭して他者を守る者が、すなわちヒーローなのだから。