2023年2月9日木曜日

のど元過ぎて熱さ忘れてしまってるよね、正直。


 トルコの大地震、結構すごいことになってる……。
 まぁユーラシア大陸の西の端と東の端みたいな位置関係だからね、トルコと日本は。
 イタリアのような火山性の地震と違って、プレート境界型地震の起きる国という意味でも、兄弟国のようなもんなんよね。
 しかし日本とは比較にならんほど、人類史においての重要地域だけども。
 古くは世界に広く流布する洪水伝説の地でもあるし、ヨーロッパとアジアを繋ぐ重要な海峡を複数抱え、ユーラシアの屋根ことアナトリア山脈までをも擁しているとなると、人類の歴史はトルコと共に在りと言っても過言ではないほどの……って、そりゃあ、これだけグレートネイチャーがあるんだから、地震国家で間違いなしよな。
 人類史どころか、ここ数億年の『地球の歴史』を刻まれた地トルコというべきかな。
 もう少し、本人たちの災害国家であることへの自覚、備える心が欲しかったわね。
 
 というのは簡単だけれども、さりとてわが身のことを思えば、だからといってトルコの人々を非難できるご身分でもないわな。
 自分たちだって、神戸・新潟・東日本大震災・長野と大地震を立て続けに経験していながら、数年も経っちまえば、なかったことのようにして日々を送ってしまうのだからね。

 しかも日本の場合、あまり報じられていなかったというだけで、それ以外にも被害のデカい大地震は至るときにも起きているって話だし。
 昔はほら、東京と大阪以外は日本じゃなかったから、それ以外の地域の地震なんかは、どんだけデカくてもとりあげなかったらしいのよね。
 まぁ今ほど現地の被害や状況を迅速に調べられるわけでもなかったろうし、情報が速く、正確に都会に伝えられるわけでもなかったから、致し方ない部分はあるけど。
 
 しかしそれでも。
 被害情報の共有と、後世への伝達がいかに大事かと、その都度と言いながら、まず出来てない。
 こういう話を聞くたびに、ワシは今の世に生まれてよかったと心底から思うけど、もうちょっとうまくやれなかったのか日本人よ、と思わないではないよね。
 でもまぁ、人類という生物が、それを完璧に行えるような存在だったのなら、今頃、アリシア人みてぇな知性化種族になれてるはずよな、人類もよ。
 そうでないからこそ、愛すべき人類だと考えることもできる。
 ホモサピエンスのご先祖様のアフリカ大陸大脱出行然り、モンゴロイドのグレートジャーニー然り、最近でいえば、シルクロードの成立や、大航海時代のそれ。これらをやり遂げたご先祖さんたちに共通することは、深く考えずに、とりあえずワクワクしながら生きていこうぜ!の精神であり、その集大成が今の人類社会。

 今をワクワク生きていこうぜ! は、人間にとって決して悪いことではないのだけれど、それでもやっぱり、まぁ、あんまり忘れないよう努力して、災害に備えながらも怯えずに、日本人として生きている間くらいは、楽しく日々を生きていきたい。


【 ZERO CALL - Earthquake - 】